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勤務表を初めて作成する方から、効率よく作成したい方まで、作成するときのポイントをまとめてみました。

勤務表を作るには

一日の必要人数を求める・・
1日の勤務を行うのに必要な人数を確保しておく必要があります。また、シフト勤務の場合、人手が必要な時間帯に配置されていなければならないことも考慮してシフト勤務を組むようにします。

常時同じ人数が必要な場合は、24時間を3人でシェアすれば8時間づつで3人を回せばいいわけですが・・

引き継ぎ時間が必要な職種や看・介護職などの様に「食事の配膳に人手が必要で夜間はあまり必要ない」などの特殊性のある勤務では、更に人員配置に配慮が必要です。

【一日の時間帯別の勤務を考える】

上の図は模擬的に勤務を表示したものです。

0時から翌0時までを1サイクルとしてどのように人数が配置されるかわかります。

朝の7時台は食事介助や配膳準備などで人手が必要なため通常勤務以外に早番を1名配置するようにしています。

同様に17時からは遅番が夕食の配膳で1名配置されています。

このように夜勤が連続(16時間)しない勤務を3交代勤務と言います。2交代勤務は昼と夜の勤務の区分で構成されます。

 

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※ 弊社システムは、お客様のニーズに合わせ修正することが可能です。

シフト勤務者の人数を決めるには

病院の勤務表の場合、夜勤者の人数は「看護基準」で決められているので、職員の夜勤可能者の勤務可能曜日を配慮して配置して行きます。

 

<シフト勤務の人数算出方法>


1ケ月を30日として計算する場合・・

シフト勤務表を作る時、何気なく人数を配置していますが、ルールがあります。

どうして自分の部署(フロア)が20人なんだろう?とか

どうして希望休を入れても人数が足りてしまうのだろう?・・などなど

夏休みや年末年始に有給休暇を取る人が多いが、それでもなんとか配置をクリアできる仕組みってどうなってるの?

このような疑問が出てくるのも当然のことです。

では、どうやって適正な人数を決めているのでしょうか。

医療系の場合は、基本的には厚労省から出されている「配置基準」が設定人数を決めていると言っても過言ではありません。

まず、夜勤者の確保を基準にして人数が決められていきます。

夜勤者が2名の場合、毎日同じ人がやれば4名で良いわけですが、「夜勤」の後は「休み」にする、というルールがあるので、シフトは「夜勤入」「明け」「公休」となり3つ存在します。

つまり、1カ月30日として「夜勤入」「明け」「公休」は一カ月10回実施されることになります。

1日一人を一駒として数えると、必要な駒数は2人×30日=60駒に対し、埋まる駒は一人10駒なので・・・

60駒÷10駒=6人が必要な人数となります。

(シフト通りだと公休数は一人当たり10日になる)

これに、日勤が加わった場合は、更に「夜勤入」「明け」「公休」「日勤」のシフトではどうでしょう・・

30日÷4勤務=7.5回となり、60駒÷7.5駒=8人 が必要人数と変わります。

「入・明・公・日」×7.5回=30日で同じシフトパターンを7.5回繰り返すことができます。

しかし、公休数を月間平均10日(年間休日数120として算出)とした場合、一人当たり2.5日不足しているので・・

8人×2.5駒=20日分の公休を勤務表内に振りむける必要があり、

20駒÷7.5駒=2.67人を夜勤に配置する必要が生まれ、更に3人を配置しなければなりません。

つまり、「夜勤入」「明け」「公休」「日勤」の場合は、11人でシフトを回すことになる訳です。

これは、1日あたり全てのシフト勤務で2人ずつ配置する場合の人数設定ですが、実際には日勤者は10人程度必要になり、有給休暇で勤務しない者の穴埋めも考慮しなければなりません。

また、勤務者の体調管理上は夜勤を5回程度に留める配慮も必要になります。

実際の勤務計画表を組む場合、有給休暇取得者や病欠なども考慮してピンチヒッターを用意する必要が有ります。

大雑把に言うと、30日÷夜勤シフト回数(5回/月ならば30÷5シフト=6勤務/ 4回ならば30÷4シフト=7.5勤務)

1日辺りの勤務必要人数は、シフト勤務数×夜勤必要人数(6勤務なら6勤務×2人で12人/ 7.5勤務なら15人)となります。

それぞれ、月間休日数を10日とした場合、5シフトなら2日分を6勤務の中に入れられますが、4シフトだと2日入れても8日にしかなりません。

そこで、若干の調整のためにパート職員を雇ったり、夜勤専従者を雇ったりして調整します。

必要な人数が分かったら実際の勤務表を作成する前に細かな作業をする必要があります。

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勤務表を作る前にすること

 

【曜日別の必要人数を考える】

毎日同じ人数が必要でないこともあります。日曜日は最低人員で構わない・・水曜日は人数を多くする必要がある・・

色々なケースが考えられますが・・勤務毎に必要な人員を確保します。

 

【勤務の間隔を考える】

一般の会社なら毎日「日勤」がありますが、シフト勤務の場合は勤務時間が変わるので勤務の間隔にも配慮する必要があります。

例えば、上の図の場合、深夜の後に日勤を続けることはできないので遅番が次の勤務になります。しかし、5時間しか空いていないので実際にはできません。
最悪でも深夜の後は準夜か深夜が配置されるようになりますが・・勤務者には負担が大きいでしょう。

 

【勤務パターンを考える】

勤務の間隔でも書いたように、実質的にできない勤務があるので、そうならないように勤務のパターンをいくつか考える必要があります。
また、同じ勤務ばかりしていることが不公平に繋がったり、夜勤回数が多いと負担が大きいなど・・色々と配慮することが必要です。

 

【禁止パターン】

勤務パターンで、できない勤務の組み合わせのことを「禁止パターン」と呼んでいます。

禁止パターンとなるのは12時間以内の続き勤務を設定しているところが多いようです。

また、人員の関係で16時間の連続勤務をさせる(2交代夜勤)こともありますが、それに続く勤務は無いように配置されています。

ここまでが基本的な配置ルールとなります。

勤務者の組み合わせを考える

 

【個人の理由や事情で勤務ができない人への考慮】

個人の事情で夜勤ができない人や日曜日に勤務ができない人も居ます。それらの勤務者も立派な戦力なので、不足している勤務に付けさせる必要もあります。

 

【勤務者の組み合わせを考える】

個人的な組み合わせの他に個人スキルに関わる組み合わせがあります。禁止パターンが横方向の組み合わせなら禁止組み合わせは縦方向の禁止組み合わせになります。

新人同士で夜勤をこなすことはできません。ベテランと組み合わせることにより勤務が可能になるなどの配慮が必要になります。

また、性格の合わない人同士を組み合わせることも仕事に支障をきたすことになるので禁止組み合わせになります。

勤務者の仕事の性格による分類(勤務区分)をする

 

【勤務区分の考え方】

勤務区分は大きいグループ分けとグループごとのスキル分け、個人の可能勤務と勤務回数で分けるようになります。

班やチームを組んでいる場合は、そのチーム内で勤務区分を決めて行きます。

例えば・・・Aチームで夜勤が5回以内、日曜日は必ず休みのベテラン・・という具合に別けて行きます。

 

【勤務区分別の各勤務の実施回数を考える】

1)実施回数

各区分ごとに勤務の合計が30(または28)になるようにします。

2)1日の必要人数

各勤務の勤務者の必要人数を合計して曜日ごとに決定します。

人員数−必要人数=公休取得人数・・・・となります

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実際の勤務表を作るためには

 

【個人のシフト配置する勤務順位を決める】

労働基準法上の休日の定義とは違い、実際には1週間以上続けて勤務することはめったにありません。

つまり勤務のパターンが決まっていても、5日の勤務シフトでも7日の勤務シフトでも休養日を入れる必要があります。

また、希望休が入っている場合には、その日を休みにする必要も出てきます。

それらを考慮して最適な勤務パターンを作ります。

 

【希望勤務を配置する】

勤務者の希望の勤務を集計し勤務表上に配置します。

一人3日程度が理想とされています。シフト勤務ですので希望勤務が多くなりすぎないようにすることも重要です。

稀に公休日を全部指定してしまう勤務者も居ますが、シフト勤務に影響が出るため避けるべきでしょう。

 

【休日の取得状況を配慮する】

第一優先勤務(必ず確保しなければいけない勤務)を配置した後に休日勤務に偏りがないように修正を加えます。

連休の回数や土日連休の取得回数を条件としている事業所もあるので、バランスを取りながら配置します。

 

【第一優先勤務の配置】

勤務表では「必ず確保しなければならない勤務」に順位をつけて配置しています。
これは、決まった升目(セル)数の中に勤務を埋めていくという作業をしなければならないため必要な作業となります。

また、勤務者全体の中の1人だけが特定の勤務をする場合は、シフト勤務を入れる前に希望休と同じように配置します。

第一優先勤務は勤務区分を見ながら禁止パターンにならないように確実に人数を確保します。
区分毎の勤務回数も考慮して配置間隔が均等になるよう配置します。

 

【第一優先勤務以降の配置】

第一優先勤務と休日取得の配置が終われば、次の優先勤務を続けて配置していきます。
その際、禁止パターンと勤務毎の勤務回数に配慮して、各曜日の必要人数になるように配置します。

 

【会議などの配置】

リーダー会議などがある場合は、実際には勤務者が足りなくなるので希望休と同じようにあらかじめ配置しておくことが必要になります。

 

【休日回数の調整】

勤務回数や必要人数がある程度確保されたら公休数を調整します。
月間または4週で休日数が決まっている場合、勤務数に関係なく休日を入れる必要があります。
一般には有給休暇や出張・講習などもあるので人員に余裕を持つことも必要です。

勤務計画表を修正する

出来上がった勤務計画表を過去のデータに照らし合わせて修正します。

過去のデータとは・・


職員の勤務態度や勤務実績(休日出勤などの数も含める)、相性などさまざまな要因を分析し、最良な勤務計画表となるように作成する必要があります。

公平な勤務計画表を作るために注意すること

勤務配置ができても「公平な勤務計画」であるとは言えません。

<休日出勤回数の調整>


勤務者は、休日出勤(土曜や日曜日の出勤)回数も数えています。
期首(会計上の年度初め)からの累計をみて、休日出勤回数も不公平にならないようにする必要があります。(途中就職者は月次換算で暫定的に回数を決めます。)

<特定の勤務者と何度も組ませない>


性格の違い、技術のレベル差などで勤務する上でバランスが取れずにチーム医療に支障をきたす場合があります。
職員交流の意味も含めたローテーション配置も必要です。

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勤務計画表作成後の修正

勤務者が、突然病気で休んだ場合など、代理で出勤した職員の勤務などに影響が出る場合があります。
多くの場合、個人間で調整して済むので、実績修正で対応すればいいでしょう。
休み以降の全勤務計画を変更する事業所もあるようですが、勤務計画表は、あらかじめ、職員の勤務予定を決めるものなので、変更されると混乱のもとになります。
月途中での変更は避けましょう。
「突然、退職してしまった」などの場合は、人員補充が就くまでの間、職員に不足勤務を配分します。(管理者が代わりに勤務するなどの対応が必要となります)

以上が勤務表作成のポイントです。ご理解いただけましたか?
みなさんの作っている勤務計画表はいかがでしょうか。

作成のポイントはクリアしていましたか?
人員配置は正しいですか?
常勤者で人員補充をしていませんか?
日勤者が人員過剰になっていませんか?

このポイントは、効率的に配置するための基本を示したものです。
これまでの習慣で人員を配置していた、シフト勤務の順番だけ考えて配置していた・・など心当たりのある方は、無駄な配置により、かえって職員に負荷がかかったり、サービスが低下したりすることを防ぐ意味で「勤務計画表」を検証してみてください。
どこに人員を配置すれば効率的なのか分析すれば、経営上の無駄もなくなるはずです。

 

<勤務表を楽に作りたい>

勤務表の作成は、紙の上でやるのはとても大変です。

いちいち回数を数えたり、必要人数を数えたり・・・パートの管理をしている場合は勤務時間を集計したりと

全ての事を一度にやらなければなりません。直しているうちにどこを直していたか・・回数は・・などなど

「正」の字を付けてみたり・・苦労しているのではないでしょうか?

これまで書いている「作成方法」を忠実に再現してロジックを完成させた「勤夢表」をお使いください。

きっと、皆様のお役にたつことと思います。

詳しくは勤夢表V5 のページをご覧ください。

 

<勤務表作成を代行委託したい>

毎回の作成はとても大変なもの。希望休を受け付けたら勤務表に書き込んでFAXするだけで理想の勤務表が返信されてきます。

イデア・ネクシスでは勤務表作成代行を行っています。どんな勤務表も3日でEXCEL形式の勤務表にしてお届けします。

勤務表作成で困っている方。時間のない方。あなたのルール表に従って「ベテラン」のスタッフが勤務表を作成します。

詳しくはAssist Nurse のページをご覧ください。

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